「ジュリア嬢、君の傷が良くなったら、結婚式をしよう。少し予定より早くなるが、君を妻に迎えたい…俺を守ってくれてありがとう…愛している…ジュリア。」
「…はい。嬉しいです。」
・・・・・・・・・
“カーン、カーン、カーン”
教会の鐘が鳴り響いている。
雲一つない青空が広がっている。
街の中央にある由緒ある教会。
今日ここでアレックス王太子とジュリア嬢の結婚式が行われる。
隣国のシュナウザー王国、アンデルハウンド王国からも結婚を祝福して沢山の来賓が来てくれていた。
「ジュリア、僕は君がまだ幼い頃から好きだったのだ。お父上に連れられてお城に来ても、一人で裏庭に隠れるように本を読んでいた少女…僕はいつしか君が来るのを待ち遠しく思っていたんだ。」
「アレックス様、まさか…私…人見知りで一人で確かに本を読んでおりました。」
私の記憶というよりもジュリア本人の記憶だろうか、小さい頃お城にお父様と来て、裏庭で絵本を読んでいた記憶がある。
そこに、すごく綺麗な妖精のような男の子がいたことを思い出した。
その男の子は私に本を読んでくれたのだ。
…もしかして、その男の子がアレックス様だったの?…
アレックス様は私に手を差し伸べた。
「さぁ、ジュリア行こう!皆が俺達を祝福しに来てくれている。」
「…はい、アレックス様」
アレックス様は優しい目でジュリアを見ながら教会のドアを開けた。



