そして授業が全て終わると、別室で毎日お茶会が開かれるそうだ。
さすが貴族や王族に嫁ぐ女性が学ぶ学校だ。
このお茶会はクラスが違う生徒も一緒になる。
もう半年以上まえから学んでいる女性たちも参加するそうだ。
学校の先輩という事になる。
私達はお茶会参加のためにドレスを着替えてた。
ジュリアは参加に気が進まないが仕方なく参加することにした。
ジュリアはリリーと一緒にお茶会会場に向かったが、その途中でイザベル達が輪になって誰かに何かを言っている。
よく見ると、一人の女性を囲んで何か言っているようだ。
その様子は、まるで囲まれている女性がいじめに合っているように見える。
「まぁ、随分と古いドレスね…なんだか汚らしいわ。」
「ほんとね…なんか場違いなドレスよね…みっともないわ。」
確かに少し古い感じのドレスを着ているようだが、その女性は何も言わずに俯いているだけだ。
ジュリアはおせっかいとわかっていても、黙っている訳にはいかなかった。
この世界に転生する前は、私もよく陰口を言われていたのだ。
いじめに合っている女性の気持ちは痛い程わかる。
ジュリアは考えるより前に体が動いていた。
「ごめんね。遅くなってしまって。借りていたドレスを返すの忘れていたの…悪いけど私の部屋まで取りに来てもらえますか。」
その女性は知らない私からいきなり声を掛けられて驚いている。
私はその女性の腕をグイグイと引っ張り自分の部屋へ向かって歩き出した。
イザベル達はジュリアの言動に驚き固まっている。
女性は訳が分からず言葉が出ないようだ。
ジュリアはあるきながらその女性に話し掛けた。
「突然にごめんね。私はジュリアと言います。貴女のお名前聞いても良いかしら。」
「わ…私の名前はレノア・マルセイユです。どうして私なんかを…。」
ジュリアはレノアに向かってニコリと笑うと自分の部屋のドアを開けた。
「ごめんなさい。大きなお世話かも知れないけど、良かったらここにある好きなドレスを着てみて。」
レノアはみるみるその大きな瞳に涙をいっぱいに溜めたのだった。
そして自分のことを話し始めた。
「私は…いちおう伯爵家から王族に嫁ぐ予定だったのだけど、家はお金が無くて…婚約している王族の方も、私は地味で係わりたくないと言われて…このドレスは母のおさがりなの…でももう古くなってしまって…。」
なんということだろう。
いくら家がお金が無かったとしても、王族の婚約者がいるのに、その王族は何をしているのだろう。
ドレスのひとつも作ってあげないなんて酷過ぎる。
ジュリアは遠慮しているレノアに似合いそうなドレスを選び、ヘアやメイクもジュリアのメイド達にお願いした。
するとレノアは見違えるほどに美しい令嬢に変わったではないか。



