『…まあ、秋葉みたいな可愛い子ならいいか…』
その時にきた秋葉に、私は詰め寄った。
『秋葉、答えて。いつ好きだったの? 私には言ってくれなかったよね?』
『違うの…実紀…聞いて! 助、けて…』
秋葉のあんな弱々しい声は、久しぶりに聞いた。
『どう、した…の?』
『私…桜井に、脅されて…』
私は、自分の顔色が変わったのを覚えている。
『脅され、た?』
脅迫って、意味…?
『実紀、私が街田くんのこと好きなの、知ってるよね?』
私は頷いた。
今は、秋葉は街田くんのことは目の敵にしているくらいだった。聞いたら、告白したら私のことが好きだったといわれ、振られたらしい。
辛いかな…と思ったら、秋葉は『私の実紀を好きになるなんて…いい度胸!』と言って殴ったらしい…。
『そしたら…桜井、知ってたみたいで…クラスメイト全員にそれをバラすって言われて…』
『え…』
『バラされたくなかったら、俺と付き合えって言われて…』
何その、告白の仕方…。
『私、あいつのこと大っ嫌い! 日時は指定されてないから、明日にでも振ってやるわ』
『それがいいよ…! 秋葉を脅すなんて…』
秋葉は、大切な友達だ。
だから…いくら私が桜井くんのことを好きでも…許せないって、思ったんだ。
……え?



