どんな君でも、溺愛します。





って、最低って、どう言う意味っ…。



最近の私は、何かおかしい。


全くわからないくせに感情が関係していることばっかり考えて、自分で問う。

…疲れた…。


「実紀は…渡さないから!」


秋葉の手が、後ろから伸びてきて、私の腕をぎゅっと掴んだ。


秋葉は、HRだと言うのに、大声を出したのだ。

珍しい…秋葉が、大声を出すなんて。

基本的に真面目で、授業を中断させたくないといつも言っている秋葉。


なのに…。


こんなに秋葉を変えるものが…感情に、あるんだろうか。


「朱羽〜、桜井〜、揉めんな、うるさいぞ〜」


先生からのかっるい注意が飛んでくる。



「はっ」


「倉、くん?」


「何、俺に嫉妬してんの? 友達を縛りつけようとでも?」


「は? 違うし。でも…」



ーダアンッ


「ひゃっ」

秋葉が…机を叩い、た…?



ガタンっと立ち上がって、倉くんを一番の圧で睨みつける。


「実紀に近づかないで。迷惑」



めいわ…? 何それ…。



「…好きすぎんのも問題だな」



倉くんはハッと鼻で笑って、私と…秋葉の腕を引っ張った。


「そんなに堅苦しいなら、気分転換でもしろよ」

「嫌あああああぁぁ‼︎ 離して! 先生すみません、こいつのせいです〜〜‼︎」

「桜井〜‼︎」

私と秋葉は、半ば強制的に、倉くんに引きずられて行った。