秋葉がいたら…全てが、なんてことない。
秋葉がいたから…どんな時だって、乗り切って来れた。
それにっ…別に、「最低」なんて意味が…私にわかるわけがない!
「おはよう…実紀」
「おはよ、秋葉」
軽く言葉を交わして、席につく。
秋葉とはいっぱい話したいけど、秋葉が「学校では実紀のこれ以上の孤立を防ぐために、あんまり話さないようにしよう」って提案してくれたんだから、仕方がない。
秋葉が、「実紀と話したくないから、友達風に言っておこう」って思ってこう言ってくれた〜って言うのは断じてない‼︎
すとんと席に座った時、ざわりと教室がざわめく。
「え…月に、2回くるなんてっ…」
「ぁ…ぇ…? あ、明日大雪降るっ…?」
「え…?」
そ、うくんっ…? 月に2回も、くるなんて…天と地がひっくり返った…?
「はよ、実紀」
隣にどさっと座った倉くん。
「お、はよう…」
「え? 何? 下の名前?」
「前に授業サボった時、何か誑かしたの…⁉︎」
「流石最低女…男好き」
男…ずき?
…何を言ってますか?
「ずっと来れなくて、ごめんな〜」
軽っ…屋上に行った時と、全然違う…。
って、何が違うの…!
「風邪ひいてて、ずっと」
「い、5日も⁉︎」
「そうそう。インフルになっちゃって」
「熱は? でた?」
「うん。最高はで40度出たから、まじ焦った〜」
「最低女に焦るとか言っても、わかんないよ桜井くん〜」
「だって、最低女、感情がない悲劇のヒロイン演じてるんだもん。わかんないよ〜」
「てか、桜井くんなんて呼んじゃだめ! 桜井様〜」
…ダメ? 何その新しい言葉…。
「…おい」
ガタンっ‼︎
「ひっ」
心臓が口から飛び出るかと思った。
急に、倉くんが机を殴って立ち上がったのだ。



