あ、確かに。
え、待ってよ…私、好きな人がいるのに…?
「ちょっと待ってっ…私、好きな人がっ…」
「知ってる〜。でも、神様からのお願い。この条件じゃなきゃ生きさせれないんだって」
え…ヤダよ…嫌だよ…!
でも、死ぬって言ったら、親戚を裏切る事になる…。
…仕方、ない…。
「わかりました。…生きたいです」
「おっけー、決定! じゃあ、消すね」
ごくりと息を飲む。どういう感覚なんだろう。
「手を出して」
そっと手を出した。二人が杖を後ろから取り出して、私の手にコンッと当てる。
痛っ。力強っ!
でも、だんだんと痛みが薄れていく。
何で叩いたのかっていう怒りもおさまってきた。
なるほど…今ので、感情が消えたんだ。
やっぱり、現実だったんだ。
私はゆっくり、ゆっくり落ちていってー…、視界が真っ暗に変わった。



