「付き合えれない？」
「…？」
天使はきょとんとして私を見ていた。
「誰がそんなこと言ったっけ？」
「え？」
だ…だって。
「だって、感情ないし…」
「え？」
聞き返したいのは、こっち…。
「まさか、天使頭狂った？」
「そっちこそ」
「ええ？」
「だって…別に感情がなくても付き合えると思うよ？」
えぇ…？
「何言って「ああ、ほらそろそろ起きなさい昼夜逆転くん」
「まだそれでいじる⁉︎」
もう…何言ってるのかわからないし、いいか起きよ。
＊＊ ＊＊
「…き、き…」
何だか聞いたことある声がする。
「…実紀！」
「…っ」
がばっと起き上がると、桜井くんが隣で目を見開いてた。
「急に起きんな、心臓止まる」
「えー良いじゃん別に…だって桜井くんが起こしたんだし」
「じゃあちゃんと起きますって宣告しろ」
「え？ 寝ぼけて？ それは無理あるよ桜井さん」
「……………」
何も言えずに黙り込んだ桜井くん。やっぱり、寝ながらは無理…。
「…って」
…天使は、「起きたら倒れてるよ〜」とか言ってたけど、た、倒れて…ない？
やっぱり舐めとこ…天使のこと。
…いやでも、倒れてなくても忘れてる可能性も…。
「で、さっきのことなんだけど」
桜井くんがこっちを向いた。
