「…………………………感情が、ないだろ?」
__ドクンッ
「う、そ。何で、どこで」
バレた、の?
身体中の血が凍った音がする。
どうしよう。
私、あのサイコパス天使に殺されるかもしれないの…⁉︎
はっ、でも、「天使とかがいる」なんて失言をしなければ私の命は守られる⁉︎
「はっ、やっぱ本当だった」
「〜っ」
ど、どうしよう。
頭の血が爪先まですとんと落ちてきて、背筋が凍った。
何で、だろう。
疑問に思うことが多すぎて、理解が追いつかない。
「あ、おい!」
桜井くんの声が聞こえた。
何だか、耳に心地いい声だった。
心地良いとかなんて言う意味だろうとか考える前に、私は意識を手放した。



