どんな君でも、溺愛します。




…何でだろう…。



「ほら」


「わっ」



ドンっと半ば無理矢理屋上へ入らされる。



「あああっ」


は、入って、しまったっ。



じゅ、授業中なのにっ。



「お前、ちょっとくらい息抜きしたら?」



「え?」



いき…ぬき?



「い、息抜きって…なんでするんだっけ…?」


「…は?」



「い、いやっ…な、何でもないっ…」


あ、あからさまに変人発言してしまったっ…引かない…よね…?



「お前、何であんな悪口言われて平気なんだよ」



「わる、ぐち?」




へ、へー…あれ、名前あるんだ…。



「…は?」



「ななっ、何でもないって…!」



全く同じリアクションを取った桜井くんに、慌てて訂正しておく。



「…ははあ」



桜井くんがニヤリと不敵に笑う。



なっ…何っ…なんか…いやーな予感っ…。



って、いやって、何っ…?