…うーん、人の隣でiPad触らないでよ…。
「あと、夢だから良いんじゃない?」
「うんうん、ふもふも…ひいんふぁない?」
ちょっ…せんべい食べるなせんべいを!
iPadを触りながら、どうやら戻してくれた様。
あー、良かったぁ…。
「そういえばさっ。実紀、一回好きな人がいる系言ってなかった?」
「あっ‼︎」
そう言えばそうだった!
失くしている時は、恋もなくなっちゃうから、好きな人を忘れてしまう。
ただ…こうやって夢で話したら…、恋という感情は残らないけど、あ、好きな人いたんだ〜って、思い出せるかも…‼︎
「…ずる賢いこと考えてるみたいだけど、残念ながらそんなに甘くない世の中だよ〜」
え〜…やっぱりバレちゃうか…。
「甘くなくないじゃん。実際死ぬ私を助けてくれたんでしょ?」
「…まあそうだけど、世の中はイレギュラーなことは多少あるけど、ほとんど何か得をするなら損をするんだよ」
「何なんか賢そうな一言」
「え? まあね」
「そこ、ドヤ顔することじゃないから!」
ちょっと自意識過剰だな、この天使。
「…ふざけないでもらっていい?」
「ふざけてませーん、本心でーす」
てか、考えてること筒抜け⁉︎
「そんなに煽りたいの?」
________ボキッ
「え?」
ひゃああああっ、あ、iPadが!
真っ二つに、割れてるー!



