あんなに仲良かったのに…他の人に私を無視しろって言われただけで、無視できるものなの…?
悲しみの気持ちが、私を支配した。
…っ、でも、脅されてたのかもしれない…‼︎
「…私…死んでも良かったな」
どっちも苦しい思いをするんだから、変わらなかった。
むしろ、死んだ方が安らかに眠れる気がする。
「死にたい?」
天使が顔色を一切変えず、否定も何もせずに聞いてきた。
「…うん、もうどっちでもいいかな」
孤立状態になって…いつか、秋葉に嫌われるかもしれない。
だったら…きっと、こうして夢を見て感情を取り戻した時、絶望するだろう。
秋葉にだけは、嫌われたくなかった。
「じゃあ…」
天使が、私に向かって手を伸ばした。
** **
「…き、…き⁉︎」
え…?
「実紀っ、起きてよ…!」
…秋葉?
ばっと体を起こす。
あ、れ…教室…?
秋葉がホッと私を見た。
「良かった…あと五分で昼の休憩終わりだよ。そろそろ準備した方が良いよ。起こしてごめんね」
「あ…」
もうそんな時間…?
「ありがと…」
慌てて本を閉まって、教科書を出した。



