「どこかで会いました…?」
「いーえ。
初めましてだよ〜」
…うん?
初めましてで、誰だかわかる人?
…誰?
あ…男の人、天使仮装似合ってない。
似合ってない…って事は…あっ!
「えっと、貴方は、て、天使?」
「大正解〜」
両手で大きな丸を作った女の人…天使。
「で、あと…貴方は…悪魔?」
「…え?」
きょとんと目を見開いた男の人に、必死に言い訳を並べる。
「だ、だって、仮装感が…仮装するのって、悪戯好きの悪魔くらいしか…」
「あははっ、ウケるー。悪魔ねえ…ドンマ〜イ」
天使はノリが良く、やっぱり天使だと強く思った。
「で、早く、この夢覚まして」
私が天使とかの夢見たのって、昨日の夜ファンタジー小説を読みまくったせいだと思う。
「ちょ、ちょっと待って実紀。俺は天使だし、これはただの夢じゃないよ」
「…え?」
ただの夢じゃない…?
って、この男の人、天使っ⁉︎
悪魔じゃなかった…?
「この夢は、現実だ」
「私らがちょっと実紀ちゃんに伝えたいことがあるんだよん」



