どんな君でも、溺愛します。




でも、その連絡先に登録して、付き合った時にはなぜか2人して床に倒れていた。


どうして? 普通に怖い…。



ん?

怖いって感情を抱いたのも、久しぶりな気がする。

なんで? だって、毎日のように怖いって感情を抱いているはずなのに。


最近の私たちは、何だかおかしい。

疑問が多すぎて、自分の中で消化できない。

秋葉のトーク画面を開いて、メッセージを遡る。

この約49日間、私、秋葉と何を話してたんだろう?

【実紀、明日はどこに行く?】

【新しくできたショッピングモールに行きたいな】


何を、してるんだろう。

秋葉は病気なのに、ショッピングモールになんか連れ出して。

私は何をしてるの?

…え?

私と、秋葉とのツーショットを、私が送っていた。

ショッピングモールで?


っていうか…。


このやりとりを見て、ハッとした。






ー秋葉、この時には亡くなってるんじゃなかったっけ?




え⁉︎ 亡くなってるのに、メッセージを送ってるの? どゆこと?

どうして…? 生きてるの?

すごい科学者が乗り出して見そうな衝撃映像だし…見ていたら、きっと絶対覚えてた。

なんで忘れてるの? このメッセージを送ってるのは、誰?

その前にも、どこかに出かけていたらしい。

でも、お出かけはショッピングーモール以外にも行っている。

…何?

でも、ショッピングモールにだけ、謎に視線が行った。

そうだ。

倉くんとのトーク画面を開いて、倉くんにメッセージを送る。

【倉くん、こないだできたショッピングモールに行かない?】

【なんか最近、おかしい気がして…】

【ショッピングモールに秋葉と行ったみたいで、何かわかるかも】


そう送った後、ぼすっとベットに倒れ込む。

今のままじゃ、何もわからない。

何か、手がかりでもいいから掴みたかった。

何だか…ミステリー小説の主人公みたいな気分だった。

** **



…ここは、ショッピングモール。

「広っ…」

「でか」

自動ドアから中に入ると、すぐ大きい一階が広がる。

「なんか…既視感?」

「…やっぱりきたことはあるのか。問題は、誰と来たかだな」

うん、と頷いて辺りを見渡す。

倉くんには全てを話してあるから、全て知ってる。

倉くんも、最近のことに対して疑問を抱いていたみたいだった。

「あ、私が行ったってことは本屋に行ったと思う!」

だっと本屋に走る。

ここが本屋…! 広い!

「あれ、私なんで本屋の位置知ってたんだろう?」

「やっぱり一回行ったってことはちょっと体に身についてるのかもな」

倉くんもついて来た。

ただ、本屋で何か収穫も掴めなかった。強いて言えば、私が来たことがあるくらい。

「…?」

見直してみた店内マップ。

「おく、じょう…?」

屋上って…?

「…倉くん、ここだ」

間違いなく。

「屋上に、全てがある…!」

屋上に、何かある。何か、大切なものを置いてきている。

なんとなくそんな気がして、屋上に向かう。

「広…」


夕焼けが広がる、綺麗な景色。

それを見た瞬間、心臓が変な音を立て始めた。