「はーい」
もうこうなったら諦めようかな…。
「いただきます」
ぱちっと手を合わせて、ご飯を食べる。
「どう? 美味しい?」
「おい…?」
美味しい…?
記憶を呼び起こす。
確かに、言ってたような気はするけど…何それ。
な、なるほどっ、これが感情ってやつかっ。
「え、もしかして、不味い⁉︎」
お母さんが、火のついたフライパンに乗る卵焼きを放って、こっちに走ってくる。
ん? 眉がハの字になってる…その顔もどうやってやるの⁉︎
…とにかく、料理を放ってまでこっちにくるとは、まずいというのは、大変な事らしい。



