キミのために一生分の恋を歌う -first stage-

私はそっとピアノの鍵盤の上に指を置く。
そして、冷たい世界に温もりの陽を灯すように奏で始める。

あの日からずっと心の中に封じ込めていた。言葉にならない気持ち。
そのすべてを歌にして伝えるから。

ピアノからはゆっくりとした30秒間の前奏が始まる。
その余りに穏やかで、優しく心を撫でる祝福のようなメロディーにたくさんの人が足を止めてこちらを向いてくれた。


『COLORS』


蝶々が飛んで ひらひらと撫でていく
わたしの心

あの世界から 還って来たんだね
「おかえりなさい」と私は笑った

さあ またキミと旅に出よう
果てなく続くこれからの旅路へ
苦しいことなんて何もない
痛みなんて気付きやしない
なんて、言えないけれど

ここにたしかにヒカリがある
何色にもなれる
鮮やかな色彩がこころ包み込むよ この先の未来へーー


マイクもない弾き語り。
私の本当にはじめてのライブ。
勝手で自己満足で、誰の心にも届かないのかもしれない。
それでもいい。私は確かに歩き出す。
もう後ろは振り返らない。

間奏を挟みながら、私は歌い続けた。



蝶々がひらり 飛んでいく
限界まで疲れ果てて

見ていたのは きっと裏側の世界
「ここにいるよ」私がキミを弔うよ

さあ また旅へ出かけよう
何度でも新たなる旅路へ
私が終わらせるから
ちゃんと歩き出せるように
一生分 笑わせてあげるよ

ここにたしかにオモイがある
キミの瞳に映るこの色彩が
あの蝶の羽根になって 解けていく ハルカミライまで

キミを愛しているから ひらひらと
キミは愛されているから ひらひらと
COLORS
キミだけの色がどうか永遠に続いていきますようにーー