…その後のことは、最早説明するまでもないだろう。
萌音は、一人で待ち合わせ場所に向かった。
そこで久留衣家の父親と出会って、その日から萌音は、久留衣萌音となった。
久留衣家の両親は、本当に萌音に良くしてくれた。
これまで我慢し続けた反動、世の中の理不尽に対する怒りを爆発させた萌音は、そりゃあ厄介な子供だった。
しかし、久留衣夫妻は決して諦めなかった。
実の両親でさえ、萌音と向き合うことを早々に諦めてしまったのに。
限りなく優しく、限りなく辛抱強く、萌音を支えてくれた。
そのお陰で萌音は、次第に落ち着いていった。
そして…久留衣家の父親が言った、何気ない一言。
『声』が実体を持って現れてくれたら良いのに、という一言。
その言葉のお陰で、俺はこの世に生まれた。
「佐乱李優」として、萌音の傍で、萌音を支えてやれるようになったのだ。
それは良いのだが、何故夢の中で、俺の背中に羽根が生えているのか。
それについては、俺にはよく分からない。
ただ、「佐乱李優」として生まれる前。その直前。
何処からか、聞こえるはずのないラッパの音が聞こえた。
そんな気がした。
萌音は、一人で待ち合わせ場所に向かった。
そこで久留衣家の父親と出会って、その日から萌音は、久留衣萌音となった。
久留衣家の両親は、本当に萌音に良くしてくれた。
これまで我慢し続けた反動、世の中の理不尽に対する怒りを爆発させた萌音は、そりゃあ厄介な子供だった。
しかし、久留衣夫妻は決して諦めなかった。
実の両親でさえ、萌音と向き合うことを早々に諦めてしまったのに。
限りなく優しく、限りなく辛抱強く、萌音を支えてくれた。
そのお陰で萌音は、次第に落ち着いていった。
そして…久留衣家の父親が言った、何気ない一言。
『声』が実体を持って現れてくれたら良いのに、という一言。
その言葉のお陰で、俺はこの世に生まれた。
「佐乱李優」として、萌音の傍で、萌音を支えてやれるようになったのだ。
それは良いのだが、何故夢の中で、俺の背中に羽根が生えているのか。
それについては、俺にはよく分からない。
ただ、「佐乱李優」として生まれる前。その直前。
何処からか、聞こえるはずのないラッパの音が聞こえた。
そんな気がした。


