新月の天使

どうしてそこまで連絡先を交換したがるの……!?




ついには私の服のポケットに手を入れようとしてきて、慌ててその手を抑えた。



どうしよう。どうしよう。このままじゃ、本当に連絡先を交換しちゃうっ。



中田くんは、笑顔でさらに詰め寄ってくる。



自分でもよくわからないけど、中田くんと連絡先を交換するのはよくない気がするんだ。



そして、中田くんが私のポケットに手を伸ばす。




もう、連絡先を交換するしかないの………!?







「あっれぇ〜〜!?星那ちゃんだぁーー!!」






声ととともに、横からぎゅっと抱きつかれた。


その声の主は………。





「かっ、和くん……!?」





抱きつかれたほうを見ると、和くんが私の腰回りに手を回していた。



な、なんでここに和くんが………。


見た感じ一人だし、今日は青藍に行ってないのかな。



すると、私の腰回りから手を離して今度は肩に両手を置いた。




「ふふっ。こんなところで星那ちゃんに会えるなんてラッキーだなぁ、僕。ねね、こんなところで何してるの?」


「えっ……と、友達と買い物に来てて……」




「そーなんだぁ。これから帰るところ?」



私の手元にある紙袋を見て尋ねられ、頷く。


な、なんだろ……和くんの笑顔が黒く見える……。




「よかった。それじゃ、行こっか」




和くんは語尾にハートがつきそうなくらい可愛い笑みを浮かべ、私の背中を押した。