新月の天使

どうして……って思うけど、ここはショッピングモールだ。


いてもおかしくないけど……なんだかちょっと怖いく感じてしまう。




「久しぶり、夢犀さん。偶然だね……!」


「ひ、久しぶり。中田くん。今日は1人で来たの?」




「そうだよ。夢犀さんは1人?」


「ううん。柚葉ちゃんと来たんだ」





やっぱりちょっと怖い、な……。


なんだろ、笑顔の圧っていうのかな。笑顔で質問してるだけなのに、尋問されてる気分。






「でも、日比野さんの姿が見えないけど……」


「ああ、今お手洗い行ってて」





「……そっか。ねぇ、突然だけど連絡先交換しない?遊びに誘おうと思ったのに、よく考えたら夢犀さんの連絡先知らないんだもん」




「えっ……」






確かに、中田くんと連絡先の交換をしていない。



私はメッセージアプリのクラスグループにも加入していないから、クラスメイトの連絡先は柚葉ちゃんと青藍の幹部たちだけだ。





中田くんはなにかと話しかけてくるから、きっと沢山メールを送ってくると思ったから今までのらりくらりとかわしてきた。




先生に呼ばれてたの忘れてたとか、小テストの勉強をするだとか、なんだかんだ理由をつけてきたけれど。




いつもは学校だったからできた言い訳も、ここは学校じゃないからできない。





「ね、いいでしょ?交換しようよ」




グイグイと迫ってきて、後ろに下がりたくても壁で下がれない。