……なんだか、幹部たちがこの子と親しくする理由がわかった気がする。
この人は、人を外見じゃなくて中身を見てくれるんだ。
だから、幹部たちもこの子を大切にしているのか。
総長を盗み見ると、メンバーをすごい形相で睨んでいて、新入りたちは完全に竦み上がってる。
総長が怒るだなんて滅多になく、もしそうなったとしても仲間に何かあった時だ。
特攻隊長の僕ですら、足がすくむ。
そしてなんとか口を開いた。
「じ、実は……久しぶりに来た、そちらの……女の子に向かってメンバーが暴言を吐いて……それで、女の子が泣いちゃったところに、そ……ちょが来て」
僕がそう話すと、総長は拳を握りながら彼女に謝って、僕たちに罰を下すと言った。
〝罰〟その言葉に、きっと誰もが息を呑んだだろう。
今までそんなことは一度もなく、何を言い渡されるか全く見当のつかない。
結局、彼女も罰を否定して、和真さんが遠回しに自分たちが悪かったと言ってくれて、おさまった。
その後、星那も突然用事ができたと言って倉庫を出て行った。
一瞬で居なくなって、誰も声をかける間もなかった。
そして、星那ガ出て行った扉を見つめる総長の顔は………どこか寂しそうで、とても小さく見えた。
♦️♦️
久しぶりに情報を掴んだって聞いたな……。
最近は闇月の成果もあってか、密売とかの犯罪が減っているらしい。


