新月の天使

他の族に目をつけられてるとなれば、もしかしたら襲われる可能性ある。


そのときやり返せば、瞬く間に私の噂が広がってしまう。


そんなことになるのは絶対に避けたい。


これからは、今まで以上に警戒したほうがよさそう。




「そのせいで星那ちゃんが他の族に捕まったとき、メンバーの力が必要になるよ。だけど、今の状態で皆が手を貸してくれると思う?」




この言葉には、きっと誰も反論できないだろうな。


実際、メンバーの皆気まずそうな顔でそっぽを向いている。



「……俺だけでどうにかできる」


「無理でしょ。相手はきっと何百人も揃えてくる。そんなの、僕達幹部だけじゃ星那ちゃんを助け出すことができるかわからない」





和くんの言葉に、瀬那くんが拳をきつく握った。


青筋が立っていて、それがまるで瀬那くんの感情を表しているよう。




「あ、あの、私気をつけてるから──────」




大丈夫、そう言おうとしたとき、左ポケットに入っているスマホが震えた。


チラリと確認すると、【情報屋】と画面が映し出され、その下に[ある情報を掴んだから、今から話せない?]と書かれていた。




数週間後は新月だから、そのときのための情報ってことかな。


[わかった。30分後にまたチャットで]と返信すると、私はスマホをしまった。


これ以上、罰するか罰しないかと話すと埒が明かないし、きっと和くんとか智哉くんあたりがなんとかしてくれると思う。