「でも、俺が心配だから
これ、俺の連絡先登録しといて?いつでも連絡していいから」
スマホを慣れた手つきで操作し、メッセージアプリのQRコードをみせてきた。
「え、いいの?」
まさかの提案に、呆気にとられる。
「うん、俺が心配だから」
あと、電話番号ねって言って、勝手に私のスマホに登録していく愛瑠。
あまりにあっさり、追加された愛瑠の連絡先の画面を見て
さっきの私の涙を返せとすら思った。
でも、そんなことより嬉しすぎて自然と口角が上がる。
「へへ、嬉しい。ありがと」
顔を見てお礼を伝えた。
「今日はありがとう!ぜったい連絡するね!」
「あぁ、おやすみ」
「おやすみ!またね!」
去っていく愛瑠の車を見送り、家に入った。

