直後聞こえた低い声。 「離せ」 愛瑠の声に驚いた藍くんの肩が揺れた。藍くんの腕を掴み私から離そうとしてくれる愛瑠。 えっと、 つ、強すぎじゃない、? ギリギリと音が聞こえてきそうなくらい強く掴んでいる。 「いっ!くそっ、離せよ!」 ばっと腕を下に振って愛瑠の手から逃れると藍くんは走って消えていった。