モテ王子とのルームシェア、お断りします

鼻声だし熱があるかも、とのこと。



「八雲くんは?」



「俺は鈴原さんが心配で着いてきただけです」



その言葉に胸がぎゅっとなる。



渚くんはさっきの様子からは考えられないいつも通りの王子様モードだった。



先生の前ではちゃんといい顔してる。



いつもはそれにムカついたけど、今日はなぜか安心した。



「ピピッ」



体温を測り終わった。



取り出してみるとそこには37.4の文字。