モテ王子とのルームシェア、お断りします

もう少しで保健室。



そう思った時だった。



目の前の人影がどんどん近づいてくる。



だ、誰だろう。



もう授業始まってるのに。



そして。



「玲衣」



大きな声で私の名前を呼ぶのは。



紛れもなく愛しい人だった。



「渚…くん!?」



ふわりとなびく明るい髪に私よりずっと高い身長。



少し低くて落ち着く声も、全部全部。



好き。