モテ王子とのルームシェア、お断りします

「ん、合格」



また王子様みたいな表情に戻って渚くんはそう言った。



「鈴原さんのいいところはね」



なんて言われるんだろう…。



渚くんが私に気を使ってたらヤダなぁなんて不安が募る。



ドキドキしながら渚くんの言葉を待つ。



「可愛いとこ」



「っへ?」



いくら学校の渚くんだからって私をからかいすぎたよ。



「可愛い」



ニコリと笑ってみせる渚くんは気のせいかもしれないけど、少し顔を赤らめていた。