目を開けると、実弓様の顔が見えた。

……今日は実弓様か。

そう考えながら、起き上がる。

学園に入学してから一ヶ月が経ち、学園に通いながら妖を退治することにも慣れてきた。

一ヶ月の間に愛摛にも会ったけど、やっぱり気づかれなかった。

……少し寂しい気もするけど、これで縁が切れたと思うと、生まれ変わったって思うみたいにスッキリする。

これから新しく神影美霊として生きるんだって……前の私とは、もう別人になったって。

まだ少しは気になるけど、少しだけだ。

寝室から出てリビングに向かい、制服に着替える。

髪の毛を軽く串できれいに整えて、一つにまとめて結ぶ。

髪の毛を整え終わると、円力華様と守羽様が寝室から出てきた。


『おはよう、今日も早いわね』

『もう少し寝てもいいと思いますよ』

「おはようございます。目が覚めると、もう眠れないので……」


二人に挨拶をして、ソファに座る。

二人も近くに座ったので、他のご先祖様たちが起きてくるのを待つことにした。

他のご先祖様たちは起きるのが遅いので、先に朝ご飯に行くことになるかもしれないけど。