*** 「お待たせー!」 「愛花おはよ」 次の土曜日。 駅前で待っていると現れた彼女に、あたしは小さく手を振った。 学校も休みだしみんな予定もないってことで、早速この日を勉強会の日に決めたのだ。 「あれ? 雪平くんは?」 「用事あるから先行っててって」 朝それを済ませてから直接向かうって言ってたっけ。 「ふぅん。……でもさ。こうやって勉強会に誘うとか、雪平くん、あんな爽やか好青年ですーって顔して、意外と積極的よねぇ」 「……っ」