足をバタバタと動かして、首をブンブンと振る。キールにもう一度唾をはきかけてやりたい。コイツの背中に足蹴りを食らわせてやりたい。
後ろ手に組まれたロープを解きたい。
血が出たっていい。痣が残ってもいい。ロープを解いたところで、結局逃げられなくたっていい。
私はーー。
「全くお前は、俺の興をそぐのに長けているな。もういい、さっさと死ね」
そう言って、今はもう何の感情もないような表情で、キールはナイフを振り下ろした。
ムカつく。悔しい。怖い。痛い。死にたくない。
そんな感情が私の胸の奥で暴れ出す。けれど私はそれらを全て飲み込み、瞼をぎゅっと閉じ、唇を噛み締めた。
ーーレオン。
目を閉じた瞼の裏に映るのは、私の推しであり、私が胸を焦がした相手。
ああ、今世でもまた私は、中途半端な状況で死んでしまうんだ。
前世で頑張った漫画が認められ、売れ行きが好調という報告と、アニメ化のオファー。
結局死んだことでアニメとなった『青愛』を見ることも、物語を完結まで描き切ることもできなかった。
今世はレオンとビジネスパートナーとなり、自分なりに頑張ろうと思っていた香水事業を立ち上げたばかりで、これからという時だったのに。
それに六ヶ月後には、レオンとは正式に別れるつもりだったのに。
きちんと別れられなかったことで、レオンとマリーゴールドの関係に溝ができなければいいけど……。
後ろ手に組まれたロープを解きたい。
血が出たっていい。痣が残ってもいい。ロープを解いたところで、結局逃げられなくたっていい。
私はーー。
「全くお前は、俺の興をそぐのに長けているな。もういい、さっさと死ね」
そう言って、今はもう何の感情もないような表情で、キールはナイフを振り下ろした。
ムカつく。悔しい。怖い。痛い。死にたくない。
そんな感情が私の胸の奥で暴れ出す。けれど私はそれらを全て飲み込み、瞼をぎゅっと閉じ、唇を噛み締めた。
ーーレオン。
目を閉じた瞼の裏に映るのは、私の推しであり、私が胸を焦がした相手。
ああ、今世でもまた私は、中途半端な状況で死んでしまうんだ。
前世で頑張った漫画が認められ、売れ行きが好調という報告と、アニメ化のオファー。
結局死んだことでアニメとなった『青愛』を見ることも、物語を完結まで描き切ることもできなかった。
今世はレオンとビジネスパートナーとなり、自分なりに頑張ろうと思っていた香水事業を立ち上げたばかりで、これからという時だったのに。
それに六ヶ月後には、レオンとは正式に別れるつもりだったのに。
きちんと別れられなかったことで、レオンとマリーゴールドの関係に溝ができなければいいけど……。



