「………」
俺は、頬杖をつきながら、フィグセルアカデミーから来たという2人の交換入学生を眺めていた。
あの2人には欠片も興味がないが、果音の大切な友人と学園が傷つけられるのはいただけない。
その可能性が残っている以上、俺たちが果音の頼みに応じないというのは有り得ない。
……にしても、フィグセルアカデミー生徒……裏社会の住人で何をするか分からない、だそうだが。
「……そうには見えないな」
俺には、あの2人がやりたいことくらい簡単に見抜ける。
『あははっ、だから頼んだんじゃん!』
昔、同じような場面があって二手に別れたことがあった。
その1件が片付いたあと、果音はこう言ったのだ。
『私にはたぶん思惑とかは見抜けないけど、葵はほら、見抜けるでしょ?そういうの』
『……』
『適材適所ってやつ!葵のこと頼りにしてるから!』
……今回も、俺を信じて頼ってくれているのなら。
俺は喜んでその信頼に応えるとも。
『で?いつ遊ぶんだ?遊んでくれるんだろ?』
『そうだなあ、今週末でいい?久しぶりにパーッと遊んじゃおっか!』
抜け目なく遊びを取り付けたことに満足し、その日に思いを馳せる。
思ったより、俺は浮かれているらしかった。



