鈴兄と零兄と距離が縮まった次の日。
朝ご飯を食べ終えて学校の支度をする。
皐月雫宮になってから初めての登校日。
先生のほうから最低限の説明はしてもらえるらしく、面倒なことにはなっていない。
いや、面倒は面倒だ。
「雫宮様が皐月兄弟と登校してる・・・!」
「皇逢様とお話しされてるわ・・・!」
「雫宮ちゃんがぁ・・・!ずっと狙ってたのに!」
「そんな男何百もいるだろ。学園の華だぞ」
「どういうコト⁈雫宮様、いつも早くに一人で登校してるのに・・・」
・・・うん、皐月兄弟は学園のアイドルだし。
事情を知らなかったら尚更だろう。
「じゃあ高等部はこっちだから、またね、雫宮」
「・・・ん」
「んふふ、雫宮と一緒に行けるのは僕だけかぁ」
毬兄が手を振って、朔兄と高等部の校舎に歩いていく。
「葦零、雫宮を困らせないでね」
「ひどいなぁ。困らせるんじゃなくて愛でるんだよ」
「皇逢、行こうか。HRに遅れちゃう」
「あぁ。雫宮、気を付けてな」
「うん」
「さっ雫宮、行くよ!」
「・・・ん」
ニコッと笑って歩きながら振り向く零兄。
朝からキラキラした笑みを浮かべて手を差し出す零兄の顔をじっと見る。
期の言う見せてもらった本当の笑顔じゃない、けど・・・。
まぁ、これでいいか。
その手の横を通りぬけて歩き出すと、零兄がスキップをしながらついてくる。
「あ、雫宮の教室ここだよね?じゃあねっ」
「・・・ん」
帰りも一緒に帰るコトになるだろう。
そんなコトを考えながら教室に入ると、みんなの視線が集まる。
好奇と興味の視線。
気にせず席について準備をすると、ちょうど先生が入ってきた。
「席つけー、全員いるなー?大事な話があるからよく聞けよー」
元気で人気がある先生は教卓に、もっていたかごを置く。
「今日から雫宮の苗字は皐月だ。『皐月兄弟』の妹・・・義妹になる。個人的なことだから必要以上に深入りしないように」
あと連絡ある奴いるかー?と教室を見渡す先生。
「あ、あの・・・風紀委員から制服に関する連絡を・・・」
「お、そうか。じゃあよろしくな」
そっと手を挙げるメガネの男子。
そしていつも通り、HRと授業が始まった。
朝ご飯を食べ終えて学校の支度をする。
皐月雫宮になってから初めての登校日。
先生のほうから最低限の説明はしてもらえるらしく、面倒なことにはなっていない。
いや、面倒は面倒だ。
「雫宮様が皐月兄弟と登校してる・・・!」
「皇逢様とお話しされてるわ・・・!」
「雫宮ちゃんがぁ・・・!ずっと狙ってたのに!」
「そんな男何百もいるだろ。学園の華だぞ」
「どういうコト⁈雫宮様、いつも早くに一人で登校してるのに・・・」
・・・うん、皐月兄弟は学園のアイドルだし。
事情を知らなかったら尚更だろう。
「じゃあ高等部はこっちだから、またね、雫宮」
「・・・ん」
「んふふ、雫宮と一緒に行けるのは僕だけかぁ」
毬兄が手を振って、朔兄と高等部の校舎に歩いていく。
「葦零、雫宮を困らせないでね」
「ひどいなぁ。困らせるんじゃなくて愛でるんだよ」
「皇逢、行こうか。HRに遅れちゃう」
「あぁ。雫宮、気を付けてな」
「うん」
「さっ雫宮、行くよ!」
「・・・ん」
ニコッと笑って歩きながら振り向く零兄。
朝からキラキラした笑みを浮かべて手を差し出す零兄の顔をじっと見る。
期の言う見せてもらった本当の笑顔じゃない、けど・・・。
まぁ、これでいいか。
その手の横を通りぬけて歩き出すと、零兄がスキップをしながらついてくる。
「あ、雫宮の教室ここだよね?じゃあねっ」
「・・・ん」
帰りも一緒に帰るコトになるだろう。
そんなコトを考えながら教室に入ると、みんなの視線が集まる。
好奇と興味の視線。
気にせず席について準備をすると、ちょうど先生が入ってきた。
「席つけー、全員いるなー?大事な話があるからよく聞けよー」
元気で人気がある先生は教卓に、もっていたかごを置く。
「今日から雫宮の苗字は皐月だ。『皐月兄弟』の妹・・・義妹になる。個人的なことだから必要以上に深入りしないように」
あと連絡ある奴いるかー?と教室を見渡す先生。
「あ、あの・・・風紀委員から制服に関する連絡を・・・」
「お、そうか。じゃあよろしくな」
そっと手を挙げるメガネの男子。
そしていつも通り、HRと授業が始まった。



