この関係には名前がない

「そっか。3つしか違わなかったんですね」
「4つと3つで何か違う?」
「全然違いますよ、同じ大学にいたかもしれないじゃないですか」

彼の言葉に思わず「ふふっ」と笑う。

「その考え方、学生っぽい。社会人になったら変わらないよ、3つも4つも。だいたい留年とか浪人とかあるじゃない」
「急に年上ぶるんですね」
初めて見る真下くんの拗ねた顔がかわいい。

「おつまみ、開けちゃおっか。せっかくだし真下くんと食べたい」
さっきもらった包みをベリベリと躊躇なく開けてしまう私。

箱を開けると、銀色の文字が光る半透明な袋に入ったナッツやサラミのおつまみが6袋。

「おしゃれー」
彼女と選んだのかな、なんて考えがチラついてしまうけど。

「俺のおすすめは、このキャラメルシナモン風味のくるみ。このビールにめちゃくちゃ合うんですよ」

彼の言葉に渋い顔をしてしまう。
「ごめん、私シナモンだめなの」
私のひと言に、真下くんは少しがっかりした表情。
「じゃあこれは俺が食べよ」

私たちって本当にお互いのことを何も知らなかったんだ、ってまた気づく。