女嫌いなはずの御曹司が、庶民の私を離しそうにない。





「制服以外で会うと少し新鮮だな。よく似合っている」




加賀見先輩は私の纏うワンピースに目をやって言った。




「あ、ありがとうございます……。相変わらず迷いなく褒めますね……」




私服の中でも割と気合の入った私服。

褒められて嬉しくないわけがない。


……だけどそれでは終わらなかった。




「今日は髪も結んでいるのか。涼し気で良いな」


「どうも」


「アクセサリーをしているのも珍しい。川咲は大人っぽいから、そのさりげないモチーフのイピアスがよく合う」


「はあ……イヤリングですが……」


「というか、全体的にいつもより華やかな感じがする」


「ちょっとだけメイクしてみたたからでしょうか」


「なるほどそのせいか。他の皆に見せるのが妬ましいぐらい可愛……」


「ストップストップ! もう十分ですからっ!!」




褒めてくれるのは嬉しいけど! さすがにもう恥ずかしいです!

てか先輩は色々気付きすぎです。どれだけ目ざといんだ。


私は真っ赤になっているであろう頬を冷ますべく、パタパタと手で顔をあおぐ。