女嫌いなはずの御曹司が、庶民の私を離しそうにない。





「川咲はこのキャラクターが好きなのか?」


「ぴょん吉郎ですか? まあそこそこ……うさぎが好きなので……」


「うさぎが?」


「に、似合わないのは知ってますよ」


「そんなことはない。じゃあ、あっちのぬいぐるみに挑戦してみよう」




そう言って先輩が選んだのは、私が取ろうとしたマスコットの五倍ぐらいありそうなぴょん吉郎のぬいぐるみ。

明らかに初心者向けではない。




「無理そうなら潔く諦めてくださいね」


「わかっている」




本当にわかってるのかなあ。こういうゲームは沼だぞ。

……などとちょっぴり不安に思いつつ、先輩が初めてのUFOキャッチャーに挑戦する間、私は他に楽しめそうなゲームがないか探してみることにした。


リズムゲームだとかレーシングゲームだとか、昔から慣れ親しんできたゲームがたくさんある。

一緒に遊んだ友達はプリントシールを撮りたがったけど、私は日々のストレスを発散できるようなゲームが好きだったなあ。