女嫌いなはずの御曹司が、庶民の私を離しそうにない。



゜《side加賀見律弥》



「中北、山岡、新宮、牧村……これで全員か」




保健室のベッドに横たわりながら、体調を崩し保健室で休んでいる旨とその謝罪のメールを同じ業務担当の実行委員たちへ送り、息をついた。

スマートフォンをしまった瞬間、またどっと疲れが襲ってくる。

最近はだいぶ倒れることも減っていたから油断していた。そしてまさか岸井累に介抱されることになるとは。

その上……




「どう甘く評価しても格好悪いな」




思いを寄せる人に、女性恐怖症克服を言い訳にして相手にしてもらっています。そのことに対して別に罪悪感なんてありません。これからもこの関係を利用していくつもりです。

岸井累に宣言したことを要約するとこうなる。


だけど仕方ないじゃないか。

真面目に、真っ向勝負では勝てる気がしないのだから。


それから、今度は岸井が保健室を出る直前に言っていたことを考えてみる。