女嫌いなはずの御曹司が、庶民の私を離しそうにない。




この学校の学園祭は、基本的な運営を外部に委託している。

そのため、生徒による実行委員の役割は情報の伝達役ほかちょっとした雑用の数々。それから、訪れた客へ「生徒も学園祭の運営に関わっている」とアピールすること。

そう思うとこの人はぴったりだ。立っているだけで目を惹くのだから。



……別にオレは一秒たりともこの人のことを見ていたいと思うことはないけど、もう睨むことが癖になっていた。

加賀見律弥はちょっとした道案内や世間話等に愛想よく応じている。



見ているうちに、今度は三人組の女子グループが近づいていった。

いかにもこの学園の生徒らしい、華やかなお嬢様という雰囲気を嫌味なほどにまとわせた人たち。着飾ることに人生賭けていそうだ。

ちょっとぐらい瀬那のナチュラルでさっぱりとした感じを見習ったらいいのに。


そして、そういう女子たちは総じて自分に自信があるのだろう。


いったい何の話をしているのやら、一言か二言話すと、真ん中にいた一番派手な女子生徒が加賀見律弥の腕に豊満な胸を押し付けるかのように抱き着いた。