一体どう洗ったら、そんな悲惨なことになるのか。

廊下を歩きながら話すミイルは心底げんなりした様子でこれまでの不満をぶちまける。

「一番最悪なのは食事なんだっ。食材や調味料はいつも完璧なものを仕入れているのに、煮込み過ぎで歯ごたえが無くなってたり濃い過ぎたり薄過ぎたり。でも、それだけならまだ我慢できる」

(それもどうかと思う)

⦅不器用な脳筋共め⦆

「これままでで一番最悪の食事は、噛む度に辛さと甘さが交互に来て、ねっとりした舌触りで、かと思えば硬くてガリガリした焦げた野菜が口の中を支配してきて。思い出しただけで吐き気がするような味だった…。あれはもう一種の兵器だったよ」

それは最早ご飯と言えるレベルではないのでは。

思っていたより第一騎士団の生活環境は過酷なもののようだ。