「永遠ちゃん
また怖いこと言ってもいいかな」
「どうぞお好きに」
「ロウソクが消えるスピード…
速くなってる」
「そうですか、この現象を起こしている犯人はずいぶんドSですね」
息を切らしながら駆けていく。
ロウソクが消えたときに香るあの独特な匂いが竹林中にくまなく充満する。
ちらりと後ろを確認すれば
まだ炎が生きているロウソクは残り3本になっていた。
なんなのほんとうに。
「うーん、なんだったかな」
「なにがです」
「どこかで聞いたことあるんだよね。
ロウソクの言い伝え」
「詳細はどうでもいいので結論だけください。その言い伝えって、不吉なものですか」
「たぶん」
「最悪だ…」
目の前にはどこまでも続く竹林道。
出口は見えない。
「あぁ思い出した。ロウソクに追いつかれると二度と戻れないらしいね。祖母が言ってたよ」
「戻れない?どこにですか」
「あの世とこの世で言う、この世かな」
「なら問題ないですね。私たち死んでますから、もうあの世の住人です」
むしろこの世側に戻されたら困る。
私はすっかりあの世に心地良さを感じているんだ。



