「う…」



脇腹をおさえる。


忘れるなとでも言いたげな痛みが容赦なく広がった。


白いタイルの床にビシャビシャと鮮血が落ちていく。


よろけながら鐘に歩み寄る。


なぜだか、この大きな存在は、私を拒絶しないでくれる気がした。


がくんと膝が崩れる。


力が入らずその場に手をつくと、胸が燃えるように熱を持って、思い切り咳込んでしまった。



「ゲホッゲホッ…んっ」



とっさに口もとをおさえた手のひらには、赤。


なるほど、これが吐血か。


だなんておぼろな頭で考えながら、焦げつく喉の痛みを味わう。