手を繋いで、君と前を向く。

お守りのお礼を直接言いたくて愛ちゃん経由で連絡先を交換したけれど、それ以上に顔を合わせなくてもこうやって会話ができることが嬉しくてたまらない。

九条くんはこういうのは得意じゃないかなと思っていたけれど、普通に返事は早いしずっとわたしのくだらない会話に付き合ってくれる。

ここでも励まされているように感じて、胸がいっぱいになる。


"最近、面会拒否しててごめんなさい"


会話が途切れたころ、意を決してそう送ってみた。


"気にすんな。俺が勝手に行ってるだけだし"


どんな返事が来るか不安だったけれど、すぐにそう返ってきてありがとうと打ち込む。

多分、九条くんは看護師さんからわたしの状況は聞いているだろうし、吐いている姿を見られたくないこともわかってくれてるんだと思う。

それなのに、毎週来てくれることがありがたいのと申し訳ないのとで感情が忙しい。


"いつも来てくれてありがとう"


もう一度そう送ると、また吐き気がきてスマホをしまった。