そして、食事の時間――食堂でお父さまとお母さま、レオンハルトさまと私が一緒に食事を摂り、とても和やかな時間が流れる。
こんなに穏やかな時間、夢なら覚めないでほしいと願うくらい心地の良いもので……
ちらりとレオンハルトさまを見ると、彼は私の視線に気付いたのか、こちらを見てにこりと微笑んだ!
「お口に合うからしぁ?」
「はい、とても美味しいです」
お母さまに話しかけられて、レオンハルトさまが答える。
お父さまはそうだろう、そうだろうと何度もうなずいて、上機嫌な様子でワインをレオンハルトさまのグラスに注いでいた。
「ワインも美味しいですね」
「そうだろう? このワイン、お気に入りなんだ」
……お父さま、本当に上機嫌ね。
お母さまもワインを飲んでいるけれど、私はぶどうジュースだ。これも美味しい。
うちの家訓で、二十歳まではお酒、厳禁なの。
料理やお菓子に使う分には構わないのだけどね。
「レームクール伯爵夫妻の、馴れ初めを教えていただきました。夫人はとても積極的な方だったのですね」
「あらぁ、知っちゃった? うふふ、そうなの。好きになったら、その人のことしか目に入らなくてねぇ。運命というものがあるのなら、この人がそうだってピンと来ちゃったのよぉ」
お母さまが頬に手を添えてしみじみと口にした。
レオンハルトさまも、私と同じようにお父さまとお母さまの馴れ初めを聞いていたのね。
こんなに穏やかな時間、夢なら覚めないでほしいと願うくらい心地の良いもので……
ちらりとレオンハルトさまを見ると、彼は私の視線に気付いたのか、こちらを見てにこりと微笑んだ!
「お口に合うからしぁ?」
「はい、とても美味しいです」
お母さまに話しかけられて、レオンハルトさまが答える。
お父さまはそうだろう、そうだろうと何度もうなずいて、上機嫌な様子でワインをレオンハルトさまのグラスに注いでいた。
「ワインも美味しいですね」
「そうだろう? このワイン、お気に入りなんだ」
……お父さま、本当に上機嫌ね。
お母さまもワインを飲んでいるけれど、私はぶどうジュースだ。これも美味しい。
うちの家訓で、二十歳まではお酒、厳禁なの。
料理やお菓子に使う分には構わないのだけどね。
「レームクール伯爵夫妻の、馴れ初めを教えていただきました。夫人はとても積極的な方だったのですね」
「あらぁ、知っちゃった? うふふ、そうなの。好きになったら、その人のことしか目に入らなくてねぇ。運命というものがあるのなら、この人がそうだってピンと来ちゃったのよぉ」
お母さまが頬に手を添えてしみじみと口にした。
レオンハルトさまも、私と同じようにお父さまとお母さまの馴れ初めを聞いていたのね。



