こじんまりした部屋の中心に佇む一人の女の子。


華やかなエメラルドグリーンのワンピースに、少し高めの黄色ヒールを履きながら、彼女は全身鏡の前に立つ。


胸元には小さなクローバーと、ピンクのラインストーンがあしらわれたネックレスがきらりとちらつく。


漆黒の髪はゆるふわカールに仕上がり、スパンコールが散りばめられた細めのカチューシャは、部屋の照明に照らされキラキラ光っていた。


その姿は、まるで都心を歩く洗練されたお嬢様のよう。


そして、苦しい程に“あの子”とよく似ている……。