「うう……」

肩にのし掛かかる重圧感に堪えながら、私は千鳥足で特別教室へと続く人気のない廊下を渡る。

本日は日直当番の為、お昼休みだと言うのに担任に容赦なくつきつけられた雑用をすべく、私はプロジェクターとスクリーンの重さに一人戦っていた。

本当はもう一人の日直当番である男子にも手伝ってもらいたかったのに、まるで逃げるように友達と何処かへ行ってしまった。

全く、薄情にも程がある。

確かに、会話もろくにしない私と一緒にいるのは嫌かもしれないけどさ。
一人に仕事を押し付けるなんて、一体どういう神経しているんだろう。


心の中で不満を爆発させながらも、ようやく教室の喧騒から離れることが出来、どこかほっとする私。

例え雑用を押し付けられたとしても、人の目から逃れられたなら、この際もうどうでも良くなってきた。