「恵梨香は、本気で海斗さんのこと……」
「好きになっちゃった!どうしよう加代っ!」
最後まで私の言葉を待たず、自ら気持ちを暴露して勢いよく首元に抱きついてきた恵梨香。
「カイトは芸能人なんだよ!全国の女子が憧れる人なんだよ!あたし、そんな雲の上の人に一目惚れしちゃったの!」
そして震える声で涙ながらに訴えてくる恵梨香を落ち着かせる為、私はもう一度彼女の背中に手を添えた。
「恵梨香だって海斗さんに負けないくらい魅力的だよ」
だって、私なんかより数十倍も可愛くて、綺麗で、明るくて、強くて、私にないものを全て兼ね備えているから。
「だから、もっと自信を持って」
弱気な恵梨香を励ます為、思わずぽろりと出た言葉に、はっとする。
“自信を持つ”
いつも恵梨香から言われている言葉であって、その難しさは誰よりもよく分かっているはずなのに……。


