黒縁メガネとワンピース


「そしたら、こいつ何て言ったと思う!?やっとの思いで伝えた後輩の言葉を“は?あんたのこと知らねーし”の一言で終わったのよ!お陰で後輩泣いちゃって、その瞬間、あたしはブチ切れたの!」

「仕方ねえだろ!顔も見たことなければ、話したこともない奴と付き合えるかっ!」

恵梨香の気迫に負けじと、牙を向き出してくる俊君。

確かに俊君の言葉にも一理あるなと納得しながらも、そこで反論する恵梨香はやはり流石だなと。

というか、まさかそんな所で接点があるとは、世の中とはなんて狭きものなのだろうと。

呑気に思考を巡らしていると、目の前で益々ヒートアップする二人の怒鳴り声に、はたと我に返る。


とにかく、この険悪な空気をどう収めればいいか狼狽えていると、見兼ねた海斗さんが歪み合う二人の間に割って入って来た。