黒縁メガネとワンピース

「「あっーー!!」」

突如廊下中に響き渡った二人の大きな叫び声に、不意を突かれた私と海斗さんは思いっきり肩を震わせる。

「なんであんたがここにいるのよっ!」

「それはこっちのセリフだっ!」

何やら顔合わせた途端、お互い闘志剥き出しで喰ってかかる様子に、私は状況が全く飲み込めない。

「恵梨香、俊君と知り合いなの?そんな話全然聞いてないけど?」

軽い混乱を覚える私を余所に、尚も凄い剣幕で俊君を睨み付ける恵梨香。

「あたしだってこんな奴知らない!ただ、超最低男だってことを除けばねっ!」


一体どんな経緯でそうなったのか。

益々訳が分からないまま慌てふためいていると、少し落ち着きを取り戻した恵梨香は、鼻を鳴らして事の発端を教えてくれた。