確かに一日限りとはいえ、推しと一つ屋根の下で過ごすとなると、意識を保っているのもやっとかもしれない。
恵梨香の気持ちは痛い程良く分かるけど、兎にも角にもパニック状態の彼女を何とか宥める為、両肩にそっと手を置いた。
「大丈夫、恵梨香ならすぐ打ち解けられるから。それと、俊君も当たりはキツイかもしれないけど、凄く優しいからすぐ仲良くなれるよ」
おそらく、社交性のある恵梨香なら私よりも簡単に彼等の懐に入れるのだろうと。私は自信をもって太鼓判を押した。
「そうかなあ。それじゃあ、美容院行って、メイクにも磨きをかけて……とにかく準備万端で行くから!」
流石は恵梨香。切り替えが早い上に、憧れの人の為に前向きになれる姿が今の私にはとても眩しく見えて。
そんな親友を羨ましく思いながら、私も笑顔で大きく頷いたのだった。


