私は爽やかな風が吹き抜ける並木道を歩きながら、大きく息を吸い込みゆっくりと深呼吸をした。 普段は沢山のサラリーマンや学生達が行き交っているが、今日は少し早めに家を出た為、人はまだら。 こんなにゆったりした通学は一体どれぐらいぶりだろうかと。 気持ちのいい朝に心躍らせながら、私は誰もいないのを良い事に鼻歌を交える。 ……と、言いたいところだけど。 生憎今朝の夢のお陰で、あまりそんな気分にはなれず、私は爽やかな朝とは裏腹に、深いため息をつきながら、重い足取りで駅まで向かっていった。