雨をとじこめて


「えー、りんごちゃんといたい……」



宝良くんの可愛い顔がしょんぼりした。



「あ、あの」
と、私は宝良くんの小さな手を握り返す。


……私なんかが、こんなこと言ってもいいのかな?

でも、今言わなかったら、もう二度とチャンスがない気がする!



「よ、良かったら談話室に行きませんか? あそこなら話していても、他の人の迷惑にもならないし、飲み物も買えるし」

「オレら、りんごちゃんの読書の邪魔してない?」

「私もおふたりと話したいので」

「……だって。宝良、りんごちゃんとお話ししに行く?」



宝良くんが満面の笑みで頷き、私達は読書室から出て、同じフロアにある談話室へ向かった。





談話室は一見、どこかのカフェのようで。

全席ソファー席。

丸いテーブルが十二台も設置されていて、各テーブルの真ん中に植物が飾ってある。



私達は一番入り口に近い列の、窓際のテーブルに荷物を置いた。

そのテーブルには、多肉植物の寄せ植えが置いてある。