雨をとじこめて


宝良くんは私にニッコリ微笑みかけてくれて、遠慮がちに手を振ってくれている。

その可愛さに心臓を撃ち抜かれて、思わず手を振り返す。



「ん? 知っている人?」
と、空良くんも私に気づく。



「!!!」



空良くんが!!

私に気づいた!!

空良くんの視界に!!!

私がお邪魔している!!!



「知らない人」
と、宝良くんは言い、
「でも羊さんみたい」
なんて、私の頭を指差す。



(あ、髪の毛?)



私の髪の毛は天然パーマで、ふわふわまとまりがない。

雨の日なんか特に。



(羊……)



「宝良、人に指差しして良かったっけ?」
と、空良くんが言うと、宝良くんは、
「……良くない」
と答え、私に向かってしょんぼりした様子で、
「ごめんなさい」
なんて言った。



私はキッズスペースに近寄って、
「大丈夫だよ」
と、宝良くんに笑顔を見せた。



「すみません、なんか失礼なこと言って」
と、空良くんまで頭を下げるから、慌てて首を振る私。



「全然です!むしろ嬉しいっていうか」

「?」