空良くんはニッコリ微笑んで、頷く。
宝良くんが最近大好きなアニメの話を始めて、私が頷きつつ聞いている時。
空良くんは窓の外を眺めて、少しぼんやりしているみたいに見えた。
どことなく物憂げな感じ。
キレイ……。
だけど、そんな空良くんを見ていると寂しい。
(どこか遠くにいる人みたい)
「じゃ、また雨の日に会いましょう」
と、別れ際にふたりに言った。
図書館の出入り口で、宝良くんが手を振って、
「またね」
と、言ってくれる。
「オススメの本、よろしく」
空良くんも片手を小さく振ってくれる。
私も元気良く手を振り返し、傘を差した。
梅雨入りしたんだもん。
またすぐ雨が降る。
そうしたら会えるんだから。
……そんなふうに考えていたのに。
雨がちっとも降らない。
数日経っても。
一週間経っても。
晴れている。



